肩のトレーニングで三角筋の中部に効果があるのがバックプレスです。バックプレスはビハインドミリタリープレスとも呼ばれ、バーベルを使ったオーバーヘッドプレスの一種です。フロントプレスはバーベルを顔の前に下ろしていきますが、バックプレスは頭の後ろで行います。
バックプレスは肩の筋肉を鍛える効果がありますが、同時に肩を痛めやすい種目でもあります。誤った重量設定で行うと怪我をする可能性があるため、十分に注意して行いましょう。
バックプレスのフォームとやり方
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バックプレスはバーベルを使ったプレス種目の一つです。よく見かける光景として、座ってスミスマシンを使って行う姿が挙げられます。バックプレスでは三角筋を中心に、上腕三頭筋も鍛えることができます。座って行うことで、より安定したトレーニングが可能です。ミリタリープレスと同様に、高重量を扱えるとカッコいい種目でもあります。
バックプレスは、バーベルを持ち、バンザイした状態からスタートします。バーを下ろしてきた時に肘が90度になるように手幅を決めましょう。
肩周りが硬い人は、プレスをする際にバーベルが頭の前に行きやすく、胸が開かない傾向にあります。その場合は、重量を軽く設定し、正しいフォームを心がけて行いましょう。
バックプレスで鍛えられる筋肉
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バックプレスは、主に三角筋と上腕三頭筋に効果的なトレーニングです。胸を開いた状態で行うバックプレスは、フロントプレスとは異なり、三角筋全体に効果的に刺激を与えます。また、上腕三頭筋にも効果があり、ストリクトなフォームで行うことで肩への刺激がしっかりと入ります。スタンディングスタイルで行う場合は、脚や腹筋など全身の力を使うことができます。背中を反ってしまう場合は、重量が重すぎる可能性があるので、その場合は重量を軽くして回数を増やして行うと良いでしょう。
バックプレスの種類
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バックプレスは、ミリタリープレスと同様にバーベルを使って行うトレーニングで、スタンディングスタイルとシーテッドスタイルの両方があります。また、スミスマシンを使って行うことも可能です。
グリップはオーバーハンドグリップを使用します。
フロントプレスとバックプレスを交互に行うバリエーションや、フルレンジで行った後に浅く(ハーフレンジ)行う追い込みトレーニングも効果的です。
バックプレスは、高重量を単独で行うよりも、回数を増やしたり他の種目と組み合わせて行う方が、より効果的に筋肉を追い込むことができます。例えば、回数を多めに設定したり、フロントプレスと組み合わせることで、効率的なトレーニングが可能です。
バックプレスのポイント
バックプレスでは、バーベルをまっすぐ上に上げることがポイントです。先ほども触れましたが、体が硬い人にとってはこの種目は難しい場合があります。バーベルを上げることができても、正しいフォームでないと腕に力が入り、高重量を扱うのは難しくなります。そのため、まずは正しいフォームで行えるように心がけることが大切です。
スミスマシンとインクラインベンチ台を使ってシーテッドスタイルで行うと、体と可動域が固定され、胸を開いた状態を保ちやすくなります。比較的体が硬い人でも正しいフォームで行えます。
正しいフォームでバックプレスを行うことで、効果的に筋肉を鍛え、怪我のリスクを減らすことができます。
バックプレスの注意点
バックプレスで肩に違和感を感じた場合は、無理せずに中止することをお勧めします。このエクササイズは肩の腱板を痛めやすいと言われています。特に、バックプレスでは棘上筋と肩甲下筋を痛めることが多いです。
以前、ショルダープレスの際に棘上筋を痛めるインピンジメント症候群について紹介しましたが、バックプレスでも同じく棘上筋を痛めることがあります。また、ワイドグリップで行うプレスでは肩甲下筋を痛めることがあり、肩関節に強い外転・外旋の動作が加わるため、過度に引っ張られて怪我をしやすいです。
バックプレスを行う前には、怪我を防ぐためにも十分にストレッチを行いましょう。
バックプレスのまとめ
主動筋(主力筋) | 三角筋、上腕三頭筋 |
協働筋(補助筋) | 僧帽筋、前鋸筋 |
種目 | スタンディングバックプレス
シーテッドバックプレス スミスマシンバックプレス |
グリップのスタイル | オーバーハンドグリップ |
バックプレスの動作のまとめ
- パワーラックなどにバーベルをセットする
- バーベルを背中に担ぎ、手幅を広めにとる
- 脚・体幹に力を入れながらバーベルを真上に持ち上げる
- 腕が伸びたところで同じ軌道でゆっくり下ろす。
- 首の骨の出っ張り(第7棘突起)程度まで下ろしたら再度バーベルをあげる
- バーベルを背中に乗せる際は膝をクッションのようにしてバーベルの衝撃を脚で受け流す
三角筋を鍛えるバックプレスの正しいフォーム:肩の筋トレ方法を徹底解説!のまとめ
バックプレスは怪我をしやすい種目として紹介しましたが、過度に恐れる必要はありません。正しいフォームで低重量から始めれば、怪我をするリスクは低くなります。バックプレスは非常に良い種目なので、特にコンテストに出る人はこのバックプレスで三角筋を鍛えることをお勧めします。
肩のトレーニングの終盤で追い込みたい場合は、スミスマシンを使って低重量で回数を多く行うと効果的に追い込むことができます。ぜひ一度試してみてください。