肩の筋肉、特に三角筋前部(フロント)は、ぽこっと丸みを帯びた形を作り、たくましさを感じさせる重要な部分です。しかし、肩を大きくするのは簡単ではなく、効果的なトレーニングが必要です。
そこで今回は、肩の前部をしっかりと鍛え、厚みをつけるための筋トレメニューをご紹介します。肩のフロントを強化することで、大胸筋とのバランスも良くなり、全体的な体格にボリュームが出るので、ぜひ取り入れてみてください。
この記事を参考にして、大きく立派な肩を手に入れましょう!
三角筋とはどこのこと?前部・中部・後部に分かれている!?
出典:https://www.yamamotonutrition.co.uk/en_gb/blog/post/shoulder-training-the-5-best-exercises-for-deltoids-a330
筋トレをしている人が「肩の筋肉がすごい」「肩が大きい」と言うとき、それは「三角筋がしっかりと鍛えられて発達している」ということを指しています。三角筋とは、肩を構成する筋肉で、その形が三角形に近いことからその名が付けられています。
三角筋は、前部、中部(側部)、後部の3つに分かれており、それぞれ異なるトレーニングが必要です。肩はもともと体幹と腕をつなぐ部分であり、筋肉が大きく発達していない部位ですが、ボディメイクや筋トレを行う人にとって、大きく発達した肩の筋肉は憧れの対象です。
特に三角筋は周囲の筋肉が強く発達しているため、刺激を与えるのが難しい部位としても知られています。しかし、今回ご紹介するトレーニング方法を正しいフォームで行うことで、効率よく肩の筋肉を鍛えることができます。肩の筋肉を効果的に鍛えるためのポイントを押さえつつ、トレーニングを始めましょう。
「プレス」と「レイズ」に大別される三角筋前部のトレーニングメニュー
出展:https://www.womenfitness.net/exercises-deltoids/
三角筋を鍛えるトレーニングには、大きく分けてプレス系とレイズ系の2種類があります。プレス系は「押す」動作を中心としたトレーニングで、レイズ系は「上げる」動作が主なトレーニングです。これらのトレーニング方法は、それぞれ三角筋にどのように負荷をかけるかを示しています。
プレス系のトレーニングは、主に三角筋のフロントからサイドにかけて効果的です。この種目は高重量を扱いやすく、肩の筋肉をしっかりと追い込むことができます。
一方、レイズ系のトレーニングは三角筋に直接負荷をかけるため、肩に効きやすいという特徴がありますが、扱える重量が軽くなる傾向があります。そのため、レイズ系のトレーニングでは、軽い重量で高回数を行うことが一般的です。トレーニングの終盤に腕が上がらなくなってきたら、ドロップセットなどを取り入れて、さらに肩を追い込むことが効果的です。
それでは、具体的なトレーニング方法を紹介していきましょう。
自らを追い込めば、軍隊の訓練なみに過酷な「ミリタリープレス」
ミリタリープレスは、別名オーバーヘッドプレスとも呼ばれる、肩を鍛える基本的なトレーニングです。このトレーニングでは、バーベルを肩とあごの間の高さで握り、頭の上に持ち上げていきます。ひじをしっかりと伸ばしきるか、もしくは伸ばしきる前の位置で止め、ゆっくりと元の位置に戻すという動作を繰り返します。
ミリタリープレスは立った状態で行うスタンディングスタイルが一般的ですが、腰に不安がある場合は、椅子に座った状態で行うシーテッドスタイルも選べます。バーベルやダンベルの位置関係や動作の流れは、スタンディングでもシーテッドでも基本的に変わりません。どちらのスタイルでも、正しいフォームで行うことが大切です。
ボディービル界のレジェンドが太鼓判を押す「アーノルドプレス」
アーノルド・シュワルツェネッガーは、俳優としてだけでなく、ボディービルダーとしてもレジェンド的な存在です。そんな彼がその効果を認め、愛用していたトレーニングが「アーノルドプレス」です。
アーノルドプレスは、まず両手にダンベルを持ち、肩の高さで手のひらが顔に向くように構えます。そこから手首を回転させながらダンベルを持ち上げ、トップポジションで手のひらが外側を向くようにします。持ち上げたら、ゆっくりと元の位置まで戻す動作を繰り返します。
多くの人が、アーノルド・シュワルツェネッガーのような肉体を目指し、このトレーニングを取り入れています。
シンプルだけど効果は絶大!「フロントレイズ」
フロントレイズは、サイドレイズと同様にシンプルな動きでありながら非常に効果的なトレーニングです。立った状態で行う場合、ダンベルを手のひらが下を向くように両手で持ちます。太ももの前あたりから、腕を伸ばしたままダンベルを前方に持ち上げ、地面と水平になる位置まで上げたら、ゆっくりと元の位置に戻します。この動作を繰り返します。
ダンベルの代わりにバーベルやプレートを両手で持ってフロントレイズを行うことも可能です。また、ケーブルマシンを使って行うこともできます。
ポイントとしては、できるだけ腕を伸ばした状態で行うことが大切です。高重量を扱う場合は、肘を少し曲げて行うことで、関節への負担を軽減し、ケガを予防することができます。
ベンチを使用して新たな効果を得られる「インクラインダンベルフロントレイズ」
前述のフロントレイズを立った状態ではなく、インクラインベンチに座って行うのがインクラインダンベルフロントレイズです。インクラインベンチは、背もたれの角度を調整できるトレーニング器具で、角度を変えることで肩のどの部分に負荷がかかるか、また負荷の強さも調整できます。
このトレーニングでは、座った状態で行うため、下半身の力を使うことができず、より上半身に集中して負荷をかけることができます。肩を体幹から切り離すようなイメージで動作を行うことで、肩の筋肉により強い刺激を与えることができ、効果が高いトレーニングと言えます。
インクラインダンベルフロントレイズは、特に肩の前部を集中的に鍛えたい人におすすめのトレーニングです。
言いえて妙なトレーニング姿の「カードライバー」
プレートを両手で持ち、腕を伸ばして前に持ち上げた状態で、肩の筋肉を意識しながら動かすトレーニングが「カードライバー」です。筋トレで用いるプレートは通常円形であり、このプレートを前に持ち上げたまま回す動作が、自動車のハンドルを握って運転している様子に似ているため、こう呼ばれています。
カードライバーは、単独で行っても効果的ですが、他の種目と組み合わせて行うコンパウンドセットに取り入れることで、さらに効果を高めることができます。まずは単独で正しいフォームを確認し、その後で他のトレーニングと組み合わせて行うと良いでしょう。肩の筋肉をしっかりと鍛えるために、ぜひ取り入れてみてください。
三角筋前部を厚くする筋トレメニュー:フロントデルトを発達させるベストエクササイズを一挙公開!のまとめ
今回ご紹介したように、三角筋前部を鍛えるためのトレーニングにはさまざまな方法があります。どのトレーニングが自分に合うかは人それぞれで、効果の現れ方も異なります。
重要なのは、自分に合ったトレーニングを見つけ、そのトレーニングを適切な重さと回数で行い、定期的に継続することです。どんなトレーニングでも、正しい方法で続けていけば、必ず成果が出ます。
ぜひ、三角筋前部をしっかりと鍛え、厚みのあるたくましい肩を手に入れましょう。