肩こりとは、肩周辺の筋肉がこり固まった状態

肩こりとは、肩やその周りの筋肉がピンと張ってしまい、固くなることを言います。肩や背中、首の辺りが痛んだり違和感を感じることが、よくある症状です。

時には、手がしびれたり頭痛がしたりする人もいます。人の頭は3~4kgもあるんです。その重さをいつも肩が支えているわけですから、肩はかなり疲れてしまいます。その結果、肩の筋肉がギュッと緊張してしまうんです。

肩こりは、直立して歩く私たち人間にとっては、なかなか避けられないもの。それでいて、ちょっと困った存在です。

なぜ肩こりが起きるのか、その原因は人それぞれで、一概には言えません。いろんな理由が組み合わさって、肩こりが起きてしまうんです。

筋肉の疲労が蓄積すると、肩こりが引き起こされる!

肩こりの一つの原因として、筋肉の疲れがあります。日々の生活の中で、筋肉を使うのは当たり前のことで、使えば疲れるのも自然な流れです。大切なのは、その疲れをどうやって回復させるかです。

普段は、しっかり栄養を取ったり、ぐっすり眠ったりすることで、筋肉は疲れから回復してくれます。でも、疲れが完全には取れずに少しずつたまってしまうと、問題が起こります。肩の筋肉に疲れがたまると、ピンと張ってしまって、その結果、肩こりが起きるんです。

身に覚えがありませんか?悪い姿勢や、一定時間の同じ姿勢

パソコンやスマートフォン、タブレットなどのIT機器は、今や仕事でもプライベートでも欠かせないアイテムです。けれども、これらの画面を見続けると、知らず知らずのうちに姿勢が悪くなりがちです。

作業に夢中になると、どうしても画面に近づいて猫背になったり、スマートフォンを見るために首を下げたりすることが多くなります。でも、これらの姿勢は本来の人間の姿勢とはかけ離れています。人間の背骨は自然にS字のカーブを描いており、これが一番リラックスできる正しい姿勢なんです。

姿勢が悪くなると、頭の重さを上手に分散できず、肩に負担がかかります。さらに、同じ姿勢でずっとIT機器を使っていると、指だけでなく肩周りの筋肉も固くなり、結果として肩こりの原因になってしまうんです。

まさか!?目の疲れも肩こりの原因に

人の体はいくつかの部分に分けて考えられることが多いですが、実はそれは便宜上のこと。実際には、体の各部分は密接に連携し合って機能しているんです。このことは、肩と目の関係を見ても明らかです。

肩こりが目の使いすぎ、つまり眼精疲労から来ることもあるのです。パソコンやスマートフォン、タブレットなど、現代のIT機器を使う時間が長いと、目はもちろん疲れます。そして、その目の疲れが肩こりを引き起こすことも。目薬をさそうとして初めて、「あれ、肩がこってるな」と気づく人も多いんです。

寒いと肩こりになりやすくなる!?

気温が下がると、肩こりを感じやすくなることがありますね。寒くなると、体が自然と熱を逃がさないように体を縮め、姿勢が丸まってしまうことが多いです。このような姿勢は、血流を悪化させ、肩こりを引き起こしやすくなります。

冬になると、または冷房が効きすぎている部屋にいると、肩こりがひどくなることを経験したことがある方も多いでしょう。寒いと、人は熱を保とうとして体を縮めがちになり、その結果として血流が滞り、肩こりが起こりやすくなります。

寒さで運動を控えることも、血流を悪化させる一因となります。外でスポーツをする人も、寒い時期はなかなか外に出ず、屋内で運動する人も、寒さでジムに行くのがおっくうになりがちです。運動不足は血流不良を招き、結果として肩こりの原因になります。

つまり、寒さによって血流が悪くなり、運動不足に陥りがちになることが、肩こりを引き起こす一つの理由となるわけです。

精神的なストレスからくる肩こりにも注意

肩こりの背後には、生活習慣や身体の疲れだけでなく、精神的なストレスも大きく関わっています。実際に体に異常がなくても、特に厳しい状況にいるわけでもないのに肩こりに悩まされることがあるのは、不思議に感じるかもしれませんね。

でも、心のストレスが身体の不調を引き起こすことは、心身症として知られています。ストレスが原因で下痢になったり、蕁麻疹が出たり、頭痛がしたりするように、人によって症状はさまざまです。

だから、ストレスを感じるたびに特定の症状が出る人もいて、その一つとして肩こりを感じる人がいるのも、実はそれほど不思議なことではないのです。心の重荷が、まさに肩にのしかかってくるような感覚なのかもしれませんね。

それぞれの原因にあった対処法を行おう!

肩こりの原因に合わせた対策をとることが大切です。例えば、筋肉疲労が原因なら、まずは休むことが重要です。お風呂にゆっくり浸かってみたり、しっかり睡眠をとることで、疲れた筋肉を癒やしましょう。

姿勢の問題や、長時間同じ姿勢でいることが原因なら、日々の姿勢に気をつけたり、定期的に立ち上がって体を動かしたりすることが効果的です。目の疲れが原因なら、IT機器から目を離して休息をとることを心がけましょう。

寒さが原因の場合は、暖かくして防寒対策をしっかりと。外出時には重ね着をしたり、冷え対策にカイロを使ったりしましょう。夏場の冷房対策には、ひざ掛けなども有効です。

精神的なストレスが原因なら、ストレス源から距離を置くことが大切です。完全にストレスをなくすことは難しいかもしれませんが、リラックスできる時間を意識的に作るなどして、少しでもストレスを軽減しましょう。

肩こりにはさまざまな原因がありますが、その原因に応じて適切な対策をとることで、改善へと導くことができます。

肩甲骨のストレッチで血流が改善!

肩こりを和らげるためには、肩周りの血流を良くすることがおすすめですよ。肩甲骨を動かすストレッチは、そのためにとても効果的です。

肩甲骨は、肩と背中にある骨で、周りの筋肉と一緒に動いています。この部分をしっかり動かしてあげることで、血流が改善されます。

肩甲骨のストレッチにはいろいろな方法があります。その一つに両手を組んで頭上へ伸ばします。腰を中心にして体を左右に優しく曲げてみましょう。ほかにも、手の指をそれぞれの肩に置いて、肩を中心に腕をくるくると回す方法もあります。これらは肩甲骨だけでなく、背中の筋肉を伸ばすのにも役立ちます。

クロスボディ・アームストレッチという方法もあります。片方の手を水平に伸ばして、もう片方の手でその腕を胸の前で垂直にクロスさせて、10秒ほどキープします。そして、反対の腕も同じように行います。

これらのストレッチはどこでも簡単にできるので、オフィスでも、テレビを見ながらでも、寝る前のルーティンとしてもおすすめです。自分に合った方法を見つけて、続けてみてくださいね。

肩こり・背中痛を撃退!肩甲骨エクササイズで快適な毎日をのまとめ

今回は、肩こりや背中の痛みの原因とその対処法、さらに肩甲骨周りを動かすストレッチについてお話ししました。肩こりを放っておくと、日常生活や仕事、勉強などに影響が出て、パフォーマンスの低下を招くことがあります。だから、肩こりは決して軽く見てはいけないんです。

肩こりの原因は人それぞれで、他の人に効果があった方法が自分にも当てはまるとは限りません。大切なのは、自分がなぜ肩こりになっているのかその原因を理解し、それに合わせた対策をすることです。そして、自分に合った肩甲骨のストレッチを見つけて、継続することで、肩こりと上手く付き合っていくことが重要です。

肩こりに対する正しい知識と、自分に合った対処法を身につけて、快適な生活を目指しましょう。