広くて厚みのあるたくましい背中は、服を着ていても目を引き、周囲から羨望の眼差しを集めます。
ただの体の一部ではなく、時にはその人の誠実さや頼りがいを象徴するものと考えられることもあります。
そんな理想的な背中を手に入れようと、多くの筋トレ愛好者が努力しますが、思い通りに結果を出すのは簡単ではありません。
そこで今回は、背中の筋肉を効果的に鍛えるためのコツや、おすすめのトレーニング方法をご紹介します。
まずは、背中の筋肉の構造を理解し、基本的な知識を身につけた上で、専門的なトレーニングのポイントを押さえていきましょう。
そもそも背中の筋肉って、何を示すの?
出典:https://bodybuilding-wizard.com/the-anatomy-of-the-back-muscles/#google_vignette
背筋、つまり背中の筋肉は、よくひとまとめにされがちですが、実際には複数の筋肉から構成されています。具体的には、脊柱起立筋、広背筋、大円筋などが背筋の主要な筋肉群です。
体の前面では、大胸筋や腹筋が目立つため分かりやすいですが、背中の筋肉はどこがどの筋肉か区別がつきにくいと感じる人も多いでしょう。
しかし、それぞれの筋肉に適したトレーニングを行うことで、理想的な大きく力強い背中を作り上げることができます。
こんなにハードに追い込んでいるのに…。背中に効かない理由とは?
背中の筋肉を効果的に鍛えるには、背中に特化したトレーニングを継続することが重要です。
しかし、多くの人から「背中のトレーニングをしても効果が感じられない」という声がよく聞かれます。うまくいかない主な原因は、背中の筋肉の動きや構造をイメージできていないことや、腕の力ばかりに頼ってバーベルやダンベルを引いてしまうことです。
つまり、正しい方法でトレーニングしているつもりでも、実際には背中の筋肉にしっかりと効かせられていないのです。この状態では、どれだけ重い負荷をかけたり、長期間トレーニングを続けても、思い通りに背中の筋肉は発達しません。
正しい意識とフォームを身につけることが、背中のトレーニング成功の鍵となります。
小さな工夫が大きな差を生む!背筋に効かせるコツをご紹介
出典:http://www.stack.com/a/back-workout
背中に効かせるために、トレーニングを大幅に見直す必要があるかというと、そうではありません。ほんの少しのコツを理解するだけで、今までと同じトレーニングが、はるかに効果的で濃密なものに変わります。
例えば:
▪ ロウイングでは、肩を前後に動かすイメージを持つ。
▪ ラットプルダウンでは、肘を体幹に引き寄せるように意識する。
▪ デッドリフトでは、ナロースタンスで行い、最後まで体をしっかりと伸ばす。
こうした「イメージ」というのは、筋トレのように物理的な活動には無関係のように思われがちですが、実は意識と肉体は切り離せないものです。意識をどのように向けるかは、体に大きな影響を及ぼします。
一流のアスリートがイメージトレーニングを取り入れているのも、その効果が認められているからです。背中のトレーニングにおいても、適切な意識の持ち方が成功のカギとなります。
まずはこれだけ!背筋に効くトレーニング4選!
背筋に効くトレーニングにはいくつかの種類がありますが、その中でも今回は選りすぐりの4つをご紹介します。
ラットプルダウン
ラットプルダウンは、背中の広さを作るのに最適なトレーニングとして、多くの人に知られています。
やり方は、イスに座り、上から吊るされたバーを両手で握り、負荷に逆らいながらバーを引き下ろします。この動作を繰り返すことで、背中の筋肉を効果的に鍛えることができます。
ポイントは、上体を少し後方に傾けながら、肩甲骨を中央に寄せるイメージで引っ張ることです。この意識を持つことで、背中全体にしっかり効かせることができます。
ベントオーバーロウ
ベントオーバーも比較的オーソドックスな背中のトレーニングです。このエクササイズは、上体の角度によって背中に効かせる部分が変わるため、さまざまなポジションで行うことで効果が出やすくなります。
やり方は、床に置いたバーベルを両手で持ち、膝を軽く曲げ、上体を前傾させた姿勢を作ります。次に、肘を引き、バーベルを太ももの前あたりまで引き上げたら、ゆっくりと元の位置に下ろします。この動作を繰り返すことで、背中の筋肉を効果的に鍛えられます。
シンプルな動きながら、確実に背中全体に効かせることができるエクササイズです。
ロープーリー(プーリーロウ)
このトレーニングはジムによっては設置されていないこともありますが、背中への効果は非常に大きいです。
専用のマシンのイスに座り、足を前方に伸ばして、左右の足裏を台にしっかりと置きます。次に、前方にあるワイヤーでつながれたハンドル(アタッチメント)を両手で握り、背筋を伸ばして胸を張ります。
その姿勢を保ちながら、肩甲骨を寄せるイメージでハンドルを引いていくのが「ロープーリー」の基本的なやり方です。正しいフォームで行えば、背中全体にしっかりと負荷をかけることができ、効果的なトレーニングになります。
デッドリフト
最後に紹介する4つ目のトレーニングは、スクワットやベンチプレスと並び、筋トレの「ビッグスリー」の一つとしても知られるデッドリフトです。
やり方は、床に置いたバーベルを両手で持ち、膝を軽く曲げてスタート。膝を伸ばしながらバーベルを太ももの前あたりまで持ち上げ、再び元の位置に戻すという動作を繰り返します。
背中に特に効かせたい場合は、ナロースタイル(足幅を狭くして行うデッドリフト)がおすすめです。ワイドスタイルよりも背中の筋肉、特に脊柱起立筋にしっかりと負荷がかかるため、背中全体を使って鍛えることができます。このスタイルで行えば、背中の強化に特化した効果的なトレーニングが可能です。
背筋に効かない悩み解消!背中の広がりと厚さを作る効果的な筋トレ法のまとめ
背中の筋肉のトレーニングは、正しい方法で継続すれば、確実に効果が得られます。
「なかなか大きくならないから」といって、ただ重い重量を扱うのは誤りです。まずは、少し軽めの重量で行い、いつもより5〜10回レップを増やしてみてください。
また、動作をゆっくり行い、可動域をフルに使うことを意識することで、背中にしっかりとした刺激が入ります。
理想的な背中を手に入れるためには、今の自分のトレーニング方法の何が間違っているのかを冷静に見極め、今回紹介したコツやトレーニングをぜひ試してみてください。