筋トレといえば、ダンベルやバーベル、専用のマシンなどを使って鍛えたい筋肉に負荷をかけるイメージが一般的に浸透しています。しかし、これらの器具を使わずに行う方法もあります。それが自重トレーニングです。自重トレーニングとは、自分自身の体重を負荷として利用するトレーニングです。
その代表的な種目が、体育の授業や部活動でおなじみの腕立て伏せです。学生時代には、教師の指示でいやいや行っていたかもしれませんし、どのような効果があるのかを意識せずに行っていた人も多いでしょう。
今回は、しっかりと筋肉に意識を向けながら行う、正しい腕立て伏せの方法をご紹介します。正しいフォームで行うことで、腕立て伏せの効果を最大限に引き出すことができます。ステップを踏んでゆっくりと取り組み、腕立て伏せを克服しましょう。
腕立て伏せをすると、大胸筋や上腕三頭筋が鍛えられる!
腕立て伏せで鍛えられる筋肉と聞いて、多くの人が真っ先に思い浮かべるのは、大胸筋、つまり胸の筋肉でしょう。しかし、腕立て伏せで効果がある筋肉はそれだけではありません。
まず、上腕三頭筋です。この筋肉は肩からひじにかけて体の外側に位置し、力こぶを作る上腕二頭筋の反対側にあります。そして、三角筋の前面、つまり肩の前部の筋肉にも効果があります。
これらの筋肉が鍛えられることで、腕立て伏せを続けるとがっしりとした上半身が手に入ります。大胸筋が鍛えられるだけでなく、上腕三頭筋と三角筋の前面も強化されるため、上半身全体が大きくなり、たくましい体つきになります。
腕立て伏せの手幅で変わる効果!広げれば大胸筋、狭めれば三頭筋
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腕立て伏せは、手の幅を変えることで異なる効果が得られます。
基本的には、手の幅を肩幅と同じくらいにするのが標準の腕立て伏せです。しかし、手の幅を肩幅より広くすると、大胸筋により強い負荷がかかります。これは「ワイドスタンスプッシュアップ」と呼ばれます。
一方、手の幅を肩幅より狭くすると、上腕三頭筋に負荷が集中します。この方法は「ナロープッシュアップ」と呼ばれます。
それぞれの方法を取り入れることで、鍛えたい部位に合わせて効果的なトレーニングが可能です。
腕立て伏せで筋肉に効かせる正しい方法とは?
腕立て伏せの基本的なやり方は、学生時代に教わった方法と大きく変わりません。ポイントは、しっかりと筋肉に効いているのを意識することです。回数をこなすために、腕を浅く曲げて速く行っても効果はありません。筋肉に効いていることを感じながら、ゆっくりと行うことが大切です。
腕立て伏せをマスターするためのステップバイステップ
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腕立て伏せをしようとしても、筋肉量が十分でないためにうまくできないという人もいるかもしれません。その場合は、無理をせず、徐々にステップを踏んで克服していくのが良いでしょう。
まず、ひざを床から離した姿勢を維持するのが難しい場合は、ひざをついた体勢から始めてみましょう。ひざを床につけ、お尻を上げた状態で腕を曲げます。このとき、背中が曲がっていても構いません。
次に、ひざをついた状態で体をまっすぐにして、腕を曲げる練習をします。ここまでできるようになったら、ひざを床から離して、肘を伸ばしたプランクポーズをとってみましょう。このプランクポーズが維持できるようになったら、通常の腕立て伏せの姿勢で少しずつ腕を曲げていきます。
早く腕立て伏せができるようになりたいという気持ちは理解できますが、焦っても効果は出ません。無理をせず、少しずつ体を慣らしていくことが大切です。
腕立て伏せのプロになる!正しい呼吸法と最適な回数の秘密
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腕立て伏せを行う際の呼吸法も重要です。基本的には、腕を曲げて体を沈めるときに息を吸い、腕を伸ばして体を持ち上げるときに息を吐きます。
一気に吸ったり吐いたりせず、腕の動きに合わせてゆっくりと呼吸をしましょう。腕を曲げて伸ばす動作を1回とカウントし、回数は10回を1セットとして、一日に3セット行うのが理想的です。
腕立て伏せができないあなたへ:克服するための正しい方法とコツのまとめ
腕立て伏せは、正しく行えば確実に効果が出る筋トレです。時間や場所を選ばずにできるので、ぜひ日常のトレーニングメニューに加えてみてください。
また、腕立て伏せにはさまざまなバリエーションがあります。オーソドックスなものに慣れてきたら、新しいバリエーションにも挑戦してみましょう。